月の瞳を持つ少女
おそらく、暖人が私の護衛として付けたのだろう
二十分くらい歩いて、通りの多いとおりにまで来た
(そろそろかな)
私はそれを見計らってサッと路地裏に入った
すかさず換気扇を蹴り飛ばし、壁を跳ね二階建てほどの建物の屋上に飛び乗る
腰をかがめて下を覗くと、私を尾行していたと思われる6人が慌てふためいているのが分かる
その中に清太郎の姿もあり、少し申し訳なさを感じたけどこれ以上付いてこられれば困るのは私の方だ
私は建物の屋上を蹴りながら目的地まで走った
大小様々な建物の感触を足で楽しむ
コンクリートの屋上や瓦張りの屋根、トタン
そうこうしているうちに、目的地についた