月の瞳を持つ少女





久しぶりのバイクに私の心はプカプカした気持ちだった









なんて気持ちいいかぜだろう







本当はこの黒のフルフェイスをとり直接風を感じたい


















かれこれ30分ほど走っただろうか、隣町までやってきた







駅の駐輪場に黒蝶を止め、近くのビルから裏路地へ入る









まだお昼ごろだというのに薄暗く不気味だ









それに加えて人もいないため風の通る音と私の足音だけがこだます










髪を後ろで一つに縛る








そして、顔を隠すようにフードを深くかぶり、髪も服の中へ入れる








念のためポケットからマスクを取り出しはめる










これで傍から見れば男か女かもわからないだろう










少し歩くとバーの様な建物が見えてきた









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