月の瞳を持つ少女
彼は唇を噛み締め、続ける
「いや、それは建前だったのかもしれねぇ。
俺たちは直哉がいねぇと何も出来ねぇ糞ガキだったにすぎねぇ。
直哉が死んだことを受け入れられなくて、、、
だってよぉ!この怒りを!悲しみを……誰にぶつければよかったんだよ……」
彼は泣いてすらいなかったが、瞳は2年前の怒りと悲しみを忘れてはいなかった
「……、で、そんなこと話してどうするつもりだよ。
お前の目的はなんだ、
お前は、、何者なんだ。」
私の正体
私は何者なのだろうか。
否、本当は分かりきったこと
「私は、狭山 直哉の恋人です。」
「は?」