月の瞳を持つ少女
彼はぽかんとした顔をする
「知らないのも無理もありません。
私達は出会って一年間の間にたったの数回しか会っていないのですから。
でも、確かにそこには愛があった。
彼は初めて私にあった時、こう言いました。
『君の瞳は満月みたいだね!すげぇ綺麗だ!
だから、俺は君をツキって呼ぶな!』
当時、いや、今も私には本当の名前はないんですが。だから彼は私に"ツキ"と言う名前をくれました。
縁あって、私は今、現月華にお世話になっています。
このことはまだ話せていません。」
「……ツキが、直哉の恋人だったということはわかった。
だが、なぜお前が俺に会いに来る。
それに、名前が無いって…………」