月の瞳を持つ少女





少年の視線が止まる







「あの子がいい」







少年が指さす先にはまさに少女自身がいた









少女はピクリとも反応せずにただひたすらに景色を眺めていた








「ほぉう。良い目じゃ。」






老爺は、さすが我が孫じゃと喜んで少女を少年に買い与える








「おい、彼女を5億で買おう」








老爺がここの支配人にそういうと、支配人は軽く笑い飛ばす







「5億?そんなに安いわけがないでしょう


しっかりと見てください。彼女はまだ5歳という年齢にしてあの顔立ちですよ、

将来、私が働かせるならば5億なんて3日で稼ぐようになるでしょう


それに、彼女は身体能力も非常に良く頭もいい


とても5億ではうれませんな。」








ふむ。と老爺は考え込む







この少女にそれほどまでに価値があるだろうか。








いや、少年に買い与えてしまってはただの娼婦になるだけだろう。








しかし、ここの支配人は目利きが良いと評判が良い







この少女に利用価値があるのでは……





< 138 / 240 >

この作品をシェア

pagetop