月の瞳を持つ少女
強く唇を噛む
「……つ…きちゃ……ん。」
「姫!?」
「あれぇ?……な…んで、つき……ちゃ…んがいるんだろ。
あぁ、そう……かぁ。く…すりうたれ…すぎたかなぁ。」
許さない
「つき…ちゃん。ひ……め、なにも…はなさなかったよ。
げっ……かは、ひめ…のだから……。お…にちゃんのた……からものだから……。
傷つけ……させな、い。……」
許さない
姫を、こんなにして、
私は姫を抱き上げてそうこの外に出る
「郁弥、病院に連れて行って。
暖人たちにはそっちに行ってもらって。
郁弥が助け出したことにしておいて、私はまだやり残したことがあるから」
「ああ、わかった。
さやかさんのとこが一番安全だ!A病院だからな!」