月の瞳を持つ少女






ヒューと風が抜けるここは病院の屋上












暖人はさっきから私と目を合わせようとしない










「……。」







「ねぇ、暖人。





姫のこと、責任感じてるの?」












「……ああ。




北斗さんや郁弥さんが姫華を助けていなければ、もっと最悪の展開になってた。」









姫は北斗や郁弥が助けたということにしてもらっている










姫はというと、あれから2時間ほどたっているというのにまだ目を覚まさない










他のみんなが来ていないのは、北斗が気を使ってのことだろう







月華の姫が攫われて、暴行まで受けた。






それに気づけなかった月華は言わば自分のとこの姫すら守れない族ということになってしまう









だから、その総長である暖人に連絡したのだろう。






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