月の瞳を持つ少女





パタリと音を立ててドアが閉じる








「ふぅ」








沙也香さんに預けたことでなんだか安心感がある







一人がけのソファに腰掛けた









「ハルト、あれはだれなんですか?」





ショウマの嫌悪感が半端なく俺に向けられる




「あ?…………知らねぇ。路地裏に倒れてたから拾った。」







そう応えると、さらに強く睨まれる







「「えー、ハルト誘拐だぁーーー!」」









「うるせえ、ソウ、ミドリ」








「僕らはうるさくないよ!ねえ、ソウ」






「ああ、うるさいのは僕らじゃないよ!ねえ、ミドリ」









くそ、こっちはふざけてる気分じゃないって言うのに







この双子共は空気が全くもって読めないらしい








「…………で、どんな感じなんだ」







…………俺の味方はタツミだけだな







< 23 / 240 >

この作品をシェア

pagetop