月の瞳を持つ少女
そのまま少女は力を抜く
襲ってくる背中への衝撃
コンクリートの床が少しだけ熱を奪ってゆく
そんな中、少女の腹の虫が騒ぎ立てる
それもそうだろう、もう何日もろくに食べ物を口にしていない
少女は2ヶ月程前から寝る家もお金も何も無い
この2ヶ月間は川の水で体を洗い、公園の水を飲み、近くの教会で食べ物を恵んでもらっていた
しかし、ここ数日はそれすらも出来なかった
ただ、毎日"捕まらないように"暗闇を逃げ惑うだけ
今日はこの冷たいコンクリートが少女のベットだった
少女は月から目をそらし、静かに眠りに落ちていった