月の瞳を持つ少女






「蒼、翠、」







名前を呼ぶけど返事はない







部屋の中は私の部屋同様の物が2人分







違うところといえば、この部屋はふたり部屋なので私の部屋の2倍の広さであることくらいだ







サーッ








私の黒髪を風が撫でる









パッと窓の方に目をやると







そこの窓は開いていて、その窓枠には人影があった










その人影が私を見る









「ああ、月ちゃん」








「……蒼」








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