月の瞳を持つ少女






「あはは、やっぱり月ちゃん僕らのこと見分けついてるんだー」







そう言って蒼は自らの耳についている"緑色のピアス"に手をやる










「蒼、危ないよ」







「大丈夫だよー、僕、そんなにおっちょこちょいじゃないし」







軽い調子でいう蒼はなんだかちょっと嬉しそうだった







蒼のいる窓枠まであしをすすめる






「ねえ、蒼。翠は?」







「…………ねえ、月ちゃん。」





蒼は私の質問には答えなかった







でも、代わりに






「僕らの話を聞いてくれる?」









蒼は"私"をみた







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