月の瞳を持つ少女






「僕らはさ、






見ての通り、一卵性の双子






顔も性格も、行動すらもすべて一緒




……でも、昔は違ったんだよ。」






蒼は少し寂しそうに空を仰いだ








「翠はさ、凄かったんだよ。僕なんかよりもずっと……



親が熱心でさ、塾だって一緒に通ったし、空手も一緒に習ってた





でも、いつも成績がいいのは翠





だから、両親とも翠を褒めて僕には口酸っぱく『翠が出来るんだから、蒼もできるでしょ?!サボってるんじゃないの?』って言われてたよ




でも、僕は翠と翠は僕と同じ量のことしかやってないんだ。ほんとに、二人で頑張ろうって






でも、やっぱり僕と翠の間には差があった








僕はさ、両親にそんな事言われても全然平気だったんだ。むしろ、翠を尊敬してた





翠は、、本当にすごいやつだって……







でも、ある日さ、僕だけ学校のテストがすごい悪い時がってその時は母親にこっぴどく叱られた



もちろん、翠とも比べられた






そこからなんだ、翠がああなったのは」







蒼は俯く





「僕が、翠を縛ってるんだ……」







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