月の瞳を持つ少女





「翠……」







もう一度、控えめに彼の名を呼ぶ







すると、彼は月から私へ目線を移す







「……月……ちゃん。」








彼の瞳から涙が一筋おちる








「……泣いているの?」








「…………」










私は翠に近寄り、その涙を拭き取る










「なぜ、泣いているの?」










「…………月ちゃんには分からないよ。」







分からない?








「…………。私はね、神様じゃないの。」






「??」







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