彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「そういうことで、私の治療はここまでだ。食後に必ず、薬を飲んで、私への報告を忘れないでね?はい、私のアドレス。」
「あ、ありがとうございます・・・!」
「くそっ!それにしても、胸糞悪いぜ!誰が、凛さんを狙ってやがるんだ!?」
「手掛かりは忍者ってだけだからな・・・・!」
「可児君、カンナさん・・・・」
薬とメアドを受け取れば、優しい二人がまだ怒ってくれていた。
私のために怒ってるのかは怪しいけど、いつも怒っている円城寺君が瑞希お兄ちゃんにたずねる。
「瑞希先輩!なんか情報ないんすか!?」
「『今』わかってるのは、凛達を襲った忍者達は、店の従業員じゃなかったことぐれーだ。」
「え!?スタッフさんじゃなかったんですか!?」
私の問いに、瑞希お兄ちゃんはうなずきながら言う。
「ああ。頭巾で顔と口元を隠してたから、誰が誰かわからなかったらしい。おまけに、新規オープン初日じゃ・・・わかるよな、凛?」
「あ・・・なるほど!みんなんが入りたてての新人さんだったりするので、まだはっきりとお互いが顔を覚えてない可能性がありますもんね。」
「そういうこと。雇い主である店側だって、完璧に把握してるかも怪しい。おまけに、頭巾で覆面をしてればなおさらだ・・・・!」
「頭いいですね。」
〔★完全な知能犯だ★〕
「しかも、警察が御用にしたのは、小物のヤンキーばっかで・・・・ああ、1人だけ、剣道の有段者がいたか?」
「知ってます。菊一文字で、襲撃されました。」
「凛お前・・・・前にも、刀で襲われたよな?村正と備前長船で?」
「リクエストはしてないんですけどね・・・」
〔★普通、そんなオーダーはしたくない★〕