彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)





「じゃあ、手掛かりなしですか・・・・」

「そうでもねぇーぜ。」

「ウェイウェイウェイ!真田せんぱぁぃの言う通―り!!『手掛かりはない』は余計だぜ、リンリン!?」




カタカタカタ、ターンッ!!




瑞希お兄ちゃんの声に続き、陽気な声とリズミカルなタッピングの音が響く。






「真田せんぱぁぃ、リンリン、わかったよぉ♪」





そう言って、パソコン画面をこちらにむけるのは赤い髪の美男子。





「わかったって、ちーちゃん・・・・?」

「忍者の正体♪」





イエーイ♪と舌を出しながらピースする、元・日本最大のナンバーワン半グレ組織のリーダーのチャラオ。





「パソコン叩いたらビンゴ系!」

「叩き込んで教えてのは、俺だがな。」

「獅子島さん!?」

「やっと見つけたか、幡随院?」

「ウェイ!見つかったであります、鬼軍曹!」





獅子島さんの言葉に、椅子に座ったままビシッ!と敬礼するちーちゃん。





「軍曹!?」





しかも『鬼』つきなだけでも、ちーちゃんが怒られないかハラハラしたのに―――――




「誰が軍曹だ?せめて、大都督(だいととく)と呼べ。」

「イエッサー!!」

「軍隊ですか!?」





私の知らないところで、2人が親密になっていたことに驚いた。



〔★立派な上下関係が出来ていた★〕



「見て見て、リンリン、大都督的な獅子島せんぱぁぃ♪イケイケ系でしょう~!?」





ボー然とする私を、シッポを振る犬みたいにテンションの高い声で呼ぶちーちゃん。





「え?いったい何が・・・?」

「ウェイウェイウェイ!俺の神的センスってやつだよぉ~」

「ふむ・・・・やはり、パスワード制の裏サイトか。」





にぎやかなちーちゃんをスルーして、画面をノゾキながら獅子島さんがつぶやく。





「裏サイト?」





それで思わず、獅子島さんの言った言葉を聞き返した。



< 158 / 453 >

この作品をシェア

pagetop