彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「どういうことですか?」
「調べさせた。」
「し、調べる??」
「幡随院にか、伊織?」
「ああ。」
私と瑞希お兄ちゃんの問いに、ふーと息を吐きながらメガネの先輩は言った。
「後進の育成も必要だろう、瑞希?お前だって、俺にやれとは言わんかったぞ。」
「・・・・そーだったな。」
「え!?瑞希お兄ちゃんがお願いしてたんですか!?」
「ん・・・まぁ、心当たりがあってな・・・・」
歯切れ悪くいうと、片腕が不自由な私の体を支えながらパソコンに近づく瑞希お兄ちゃん。
「裏サイト、『キンモクセイ』・・・・・・・別名、リアルハンター体験サイトだ。」
「リアルハンター体験??」
「これがな。」
そう言われてパソコンを見る。
その画面に出ているのは、WANTED(ウォンテッド)と大きく表示されたホームページ。
それについて、ニコニコしながらちーちゃんが説明を入れる。
「ウェイウェイウェイ!これねぇ~クロスワードみたいにしてぇ~ゲームクリアしたらたどりつける系?内容分析したら~ガチでヤクザからんでる系っしょ!」
「ヤクザ!?」
「さ、真田先輩!?」
「ま、まぁな・・・・」
その単語で、嫌な記憶がよみがえる。
「・・・・そういう心当たりでしたか?」
「う、うるせぇぞ、凛っ!あのストーカーが、賞金稼ぎのサイトも運営してるって、前回の駆除でわかったから、もしかしてって思って~」
「そんなことまでするんですか、ヤクザ!?」
「ウェイウェイウェイ!組によって違うよぉ~?差別しちゃいやだよぉ~リンリン!」
「あ!?ご、ごめんね、ちーちゃん!」
身内がいるとやりずらい・・・
〔★しかも、いとこだ★〕