彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「おっ~と!手が滑ったぞボケ!!」
バシ!
「あう!?」
強烈な平手が右頬に当たる。
「カ、カンナさん、なにを・・・!?」
「いや~ショック与えれば、元に戻るって言うだろう?」
「それ記憶喪失の人にすること、ですよね!?僕が失ってるのは右手の動きだけですが!?」
「うるせぇ!!良いから当分、ここにこもってろ!44,444,444円が!」
そう言うと、涼子ちゃんの腕をつかんで出て行ってしまったカンナさん。
「な、なに怒ってるの、カンナさーん!?」
「わかんないオメーは幸せ者だな、凛。」
「いたたたた!?あれ!?瑞希お兄ちゃん!」
「瑞希先輩、再びキタァァァ――――――――――――!!」
目をキラキラさせる円城寺君の言葉通り、再度ユーターンしてきた瑞希お兄ちゃん。
同時に、彼によって、ようしゃなくほっぺを引っ張られる私。
「言ったよな?高千穂には気を遣えって・・・?」
「い、言いましたけど~!」
「たくっ!カンナにピアスまでやったくせに、どうかしてらっ!」
「え!?」
瑞希お兄ちゃんの言葉で悠斗君が叫ぶ。
「ピアス!?どういうことですか、真田せんぱーい!!?」
「あ?知らなかったんか、長谷部?最近高千穂がしてるピアス、凛がやったもんなんだぞ。なぁ、凛?」
「え?ええ。お世話になっているので~」
「なっ!!?何がお世話だよ!?」
「俺ら聞いてないっすよ?」
「凛道・・・!?」
そう言いながら目を見開き、私をニラんだり、困惑した顔で見てくる爆裂弾の男子一同。
「「「どういうことだよ・・・?」」」
「な、ええ!?なぜ、円城寺君達が怒るんですか??僕は、日頃のお礼をしただけで~」
「そのお礼が、カンナ好みのピアスかよ?モニカが似合ってるって褒めたら、真っ赤になったらしいぞ。」
「なっ!?」
それで悠斗君が大口を開ける。
「あんまりにも、初々しい反応だったから問い詰めたら~凛からだって白状したんだ。」
「そういうところがするどいですよね、モニカちゃん!?」
〔★オネェの感はあなどれない★〕