彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
私が納得した(?)のを見届けてから瑞希お兄ちゃんは言う。
「さっそくだが、頭である凛と・・・ついでだが、五十嵐だけには、先に言っておく。」
「なんでしょう?」
それで腕を後ろで組み、後輩らしく直立したままで聞く私。
と、真似して同じ姿勢をするヤマト。
そんな私達に、手にしたグラスをキッチンの台に置きながら瑞希お兄ちゃんは言った。
「裏サイトの運営者がわかった。」
「え!?何者ですか?」
「シゲ先生を送り届けてる伊織からのメールじゃ・・・『ラクシュアラー』って愚連隊らしい。」
「『ラクシュアラー』・・・・」
「わからねぇみたいだな?」
「わしも知らへんわ~」
顔を見合わせる私達に、グラスへ氷を2、3個入れながら告げる。
「そうだろうな。新米ツッパリと、転校生じゃ・・・地元じゃ、賭け事屋って呼ばれてる。」
「賭け事?」
「どっかでチーム同士のもめごとがあると聞けば、totoくじみたいにして金かけさせあうんだよ。」
「なるほど。だから賭け事屋ですか。」
「うはは!」
「博打はご法度だからな・・・・そいつら、一般にはわからないように裏サイトを作り、知ってる奴だけが参加できるtotoサイトを作ったんだよ。」
「それが、さっき僕らが見た裏サイト・・・・キンモクセイですか?」
「ああ。昔はそうだったんだが・・・・凛が4代目総長になってからは、賞金コーナーを作りやがってな・・・」
「え!?」
「ほな、凛のおかげで創設されたんやなぁ~うはははは!よかったやん♪」
「よくない!!」
〔★むしろ迷惑だ★〕