彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「高千穂からも、『ラクシュアラー』が凛に賞金かけてるとかいうのは噂は聞いてたが・・・まさか、あそこまで金額がふくれあがるとはな。」
「国が僕らに割り振ってる1人当たりの借金、十分返せる額でしたよね?」
「4がいっぱいそろっとったしのぉ~うはははははは!」
「問題は、その金額だ。」
冷蔵庫まで移動すると、中から作り置きのカフェオレを取り出す瑞希お兄ちゃん。
「『ラクシュアラー』の平均年齢は18歳前後だ。ギャンブル好きの連中ばかりが集まった上に、どいつも懐が貧乏ときてる。どうやって、四千万以上の金を出せる?」
「あ!?言われてみれば・・・」
「うははは!カツアゲにも限度があるからのぉ~」
「ついでに言えば、上納金を収めさせるほど、勢力のあるチームでもない。」
「上納金??なんですか、それ?」
「チームによっては、傘下のチームに金を集めさせて、活動資金にあてるって仕組みのことだ。凛はしねぇと思うが、絶対すんなよ?」
「しませんよ!同じするなら、好きな人にみつぎます!」
「うはははは!アイドルやアニメに投資する人みたいやなぁ~」
「似たようなもんだけど、あんなもん、邪道だっ!外道だ!!俺が一番ムカつくパターンなんだよな・・・!」
「わかりました、瑞希お兄ちゃん。絶対にしませんし、よーく、覚えておきます。」
(これで新たに、瑞希お兄ちゃん情報が追加されたわ♪ラッキー♪)
〔★凛は自分に素直だ★〕
「話が脱線したが~オレオレ詐欺をしてる風でもねぇし、賭けの利益もそこまで出てないはずだ。『ラクシュアラー』が金をかき集めてる様子もねぇ。」
「つまり、お金の出所がわからないんですね。」
「わからないっつーか、スポンサーがいると考えて間違いない。」
「では、黒幕がいると?」
「おう。できれば、はぇーところ、カタをつけたい。『ラクシュアラー』のおかげで、何人も被害者が出てる。それも事故に見せかけてやられて、だ。」
「え!?被害者が出ているんですか!?」
「今の時点で、総額5千万の金は賞金として出ている。」
「「5千万!?」」
「凛の44,444,444円、払えないとは言い切れないよな?」
言葉を失う。
イマイチ、リアリティーがなかったけど、瑞希お兄ちゃんからの話で現実味が出てきた。