彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「はあ?瑞希はんと行った旅行先まで運んでほしい~!?」
「そ、そうなんです、ヤマト。」
GSX1300Rハヤブサを運転する親友の背後で頼み込む。
「お願い!2日後に連れてってほしいんです!」
「そりゃあ、かまへんけど~」
問題の招待状を受け取った翌日。
フェリチータに連れて行ってもらっている途中でヤマトにお願いした。
(お母さん達が出掛けた後に、出かけたら開始時間に単車で出掛ければ間に合う。)
だけど私は、右腕が使えない。
片腕運転もできない。
(だから公共機関を使うしかないけど、それだと間に合わない。遅刻しちゃう。お母さん、お父さんの実家に行くの嫌で機嫌悪いから、前日から泊まり込む外泊は期待できそうにないし・・・)
その結果。
「ヤマト、お願いします。」
「うはははは!ええよ!」
のん気な親友はあっさりOKしてくれた。
(やった!さすがノー天気!)
〔★褒め言葉ではない★〕
「けど、なんで今さらわしやねん?ちゅーか、わしやのぅて、瑞希お兄ちゃんに頼めばええんとちゃうか~!?」
「お、お兄ちゃんはお仕事です!それに、僕個人が、どうしても、泊まった旅館の温泉饅頭が食べたくてしょうがないんです!」
「うはははは!そんな理由かいなぁ~?そらぁ、カンナはんにも言えんな~!ええよ、ええよ!凛道蓮への変身もあるし、わしが連れてったるわ♪」
「ありがとうございます、ヤマト!!」
「その代わり、わし、観光したいんやけど~」
「もちろん、自由にしていいですよ!お互い、好きなところへ行きましょう!」
「へ!?せっかくの温泉旅行やろう~温泉リゾートを一緒に散策しようや~」
それは困る。
そんなことされたら、隠密行動がとれないので言った。