彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)





女子の攻撃から逃げながら思う。





(くそ!女子のアダルトシーンを要求するということは、黒幕は男!?いや、モニカちゃん&ますみちゃんの例もあるから、逆も~~~)





「待ちなさいよ~」

「逃げるなぁ~」

「凛道蓮く~ん」

「凛道様―!雇い主様が、天然男子のハーレムラブコメは見たくないと申しております。」

「これのどこにラブ要素があるんですか!!?」



〔★注文の多い外野だった★〕



「く、くそ・・・!女には手加減とか、ズル・・・」

「なに言ってんですか!?1対100の方が卑怯じゃボケ!!」





ドッコーン!

「うああああああああ!」





ヨロヨロしながら文句を言う男に、ドロップキックを決めた時だった。







「くらえ、凛道蓮!!」


シュ!!ドド――――――――――――ン!!



「え?」

「レットカード!!」







爆音と審判の声が重なる。










ドドドドドーン!!



「きゃ・・・あああああああああああ!?」



ガラガラガラガラ!!



壁が吹っ飛び、身体も地面からぶっ飛んだ。




「―――――――――――――――ああああああああ!?」


ズザアァァァァア――――――――――!!






「う、あぅ・・・・!?」


(・・・・なに、今の・・・?)



「困ります!飛び道具は禁止です!無論、小型とはいえ、ロケットミサイルなど・・・どうやって持ち込んだんですか!?」

「ロ、ロケットミサイル!?」





体を起こそうとして激痛が走る。





「痛い!?」





周囲を見渡せば、天井のコンクリートが私の体に降り注いでいた。

奇跡があるとすれば、壁同士が上手く合わさって出来た空間にいたことだった。





「い、いてぇよぉ~」

「目がぁ~」

「足が!挟まって動けない!」

「手が変な方向に曲がってるうぅ!!」





見れば、私の側にいた人はほとんどが巻き込まれた。





「あ・・・大変!」





痛がる人を見ていたら、自然と体が動いていた。





「大丈夫ですか!?」





足から血を流している女性を助け起こす。

これに相手は目を丸くする。




< 216 / 453 >

この作品をシェア

pagetop