彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
女子の攻撃から逃げながら思う。
(くそ!女子のアダルトシーンを要求するということは、黒幕は男!?いや、モニカちゃん&ますみちゃんの例もあるから、逆も~~~)
「待ちなさいよ~」
「逃げるなぁ~」
「凛道蓮く~ん」
「凛道様―!雇い主様が、天然男子のハーレムラブコメは見たくないと申しております。」
「これのどこにラブ要素があるんですか!!?」
〔★注文の多い外野だった★〕
「く、くそ・・・!女には手加減とか、ズル・・・」
「なに言ってんですか!?1対100の方が卑怯じゃボケ!!」
ドッコーン!
「うああああああああ!」
ヨロヨロしながら文句を言う男に、ドロップキックを決めた時だった。
「くらえ、凛道蓮!!」
シュ!!ドド――――――――――――ン!!
「え?」
「レットカード!!」
爆音と審判の声が重なる。
ドドドドドーン!!
「きゃ・・・あああああああああああ!?」
ガラガラガラガラ!!
壁が吹っ飛び、身体も地面からぶっ飛んだ。
「―――――――――――――――ああああああああ!?」
ズザアァァァァア――――――――――!!
「う、あぅ・・・・!?」
(・・・・なに、今の・・・?)
「困ります!飛び道具は禁止です!無論、小型とはいえ、ロケットミサイルなど・・・どうやって持ち込んだんですか!?」
「ロ、ロケットミサイル!?」
体を起こそうとして激痛が走る。
「痛い!?」
周囲を見渡せば、天井のコンクリートが私の体に降り注いでいた。
奇跡があるとすれば、壁同士が上手く合わさって出来た空間にいたことだった。
「い、いてぇよぉ~」
「目がぁ~」
「足が!挟まって動けない!」
「手が変な方向に曲がってるうぅ!!」
見れば、私の側にいた人はほとんどが巻き込まれた。
「あ・・・大変!」
痛がる人を見ていたら、自然と体が動いていた。
「大丈夫ですか!?」
足から血を流している女性を助け起こす。
これに相手は目を丸くする。