彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「あ、あんた・・・あたしを助けてくれるの?倒そうとしたのに・・・?」
「そういうこと、言ってる場合ですか?さあ、肩につかまってー」
「あ、ありがとう・・・!と見せかけて、拘束!!」
「ぐあ!?柔道の寝技!?」
善意で助けたら、破片だらけの床に押し付けられた。
「きゃははははは!これで賞金ゲ~」
「どけ馬鹿女!」
ゲシッ!!
「ぎゃん!」
「う!?ゴホゴホ!」
女性のうめき声に合わせて、拘束がとかれる。
呼吸が楽になる。
「だ、誰が・・・!?」
「俺だ。」
ミシ!
「うっ!?」
そう言うと、私の左腕を踏みつける人物。
「これでもう、動けないよな?」
「しまった!?」
「はっ!ははははは!その顔が見たかったんだよ、凛道蓮~ひっさしぶりだなー?」
「え!?君は・・・・!?」
言われて見上げる。
ジャラジャラしたアクセサリーを首や耳につけ、右手に銃器を持っている男。
その顔を見て、ハッとする。
「前に殴ったことがある人!?」
「庄倉愛雄(しょうくらまなお)だボケ!!」
「あ、羅漢の人!?」
以前、龍星軍を巡って戦った人物だった。
「なんでお前が、ここにいるんですか!?」
「うるせぇ!テメーのおかげで俺は街を追われ、散々だったんだぞ!?」
「世間ではそれを、自業自得と言います。」
「そうやって真顔で言うところがムカつくわ!」
「お話はそこまでです、庄倉様。」
「杉田さん。」
そう言って私達の間に入ったのは、少しだけ焦げているお兄さん。
「今のはレットカードでございます。」
「なんだ、テメー!?」
「審判の杉田さんですよ。話、聞いてないんですか?」
「オメーは他人事みたいにしゃべるな、凛道!審判かよ・・・別に、死んでないからいいだろう!?」
「誰ですか、庄倉様をご案内された方は!?ボディーチェックが出来てませんよ!?」
「オメーもオメーで人の話を聞け!!ぶっ飛ばすぞクズ!?」
「うわ~!すぐ怒るところが変わってなーい。気にしなくていいよ、杉田さん。」
「ありがとうございます、凛道様。そうですかぁ・・・昔からああなんですねぇ~おお、怖い!」
「ねぇ~怖いよね~」
「ねぇ~」
「仲良くなるな!!」
〔★凛と杉田の親密度が上がった★〕
〔★庄倉の血圧も上がった★〕