彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「先生、俺は失格だが、恩返しは出来たよな?」
「ああ。十分だ。」
カチャ。
「え?」
「J様・・・」
機械的な音に合わせ、またもや飛び道具が出てくる。
「ライフル銃!?」
「さあ、大人しくしてもらおうか、凛道君?」
私に銃口を向けながらジェイソンの仮面をつけた男・・・・杉田さんからJと呼ばれた奴が言う。
「そうしないと、引き金を引くよ?」
「ちょっと待って下さいよ!」
ライフルを構えた相手を見た後で審判に聞いた。
「ちょっと、杉田さん!審判さん!ライフルは違反じゃないんですか!?」
この様子を見ていた中立の人に言う。
「ライフルなんて、聞いてませんよ!人が死んじゃう武器ですよ!?季節がくれば、クマやイノシシが撃ち殺されてるじゃないですか!?」
「はい、戦場でも使われます。しかし、撃つ場所によっては、死にません。」
「え!?と、ということは~・・・・!?」
「悪くて、手足がもげるだけなのでOKです。」
「屁理屈じゃないですか!?」
〔★ムカつく正論とも言える★〕
「おいおい、あんなもんまで使うって・・・」
「俺らじゃ、かなわねぇよ・・・!」
「うう・・・けがの手当てはしてくれるんだろうな!?」
「ガタガタいうとJ様がテメーらを打ち抜くぞ!?」
「庄倉様、失格者のあなたは、発言を控えて下さい。」
「審判、私が誤って乱射して、他の参加者に当たるとどうなるのかね?」
「死亡しない限り、事故とみなされますよ、J様。怪我をされた方の治療は、こちらで責任を持ってさせていただきます。」
「だ、そうだ。」
パーン!
「ぎゃあああああ!?」
「あ!?」
Jが、近くにいた男の1人を撃った。
弾が足を貫通し、悲鳴が響き渡る。
「ひいい!お、俺の足がぁぁぁ!人殺し!」
「今のは?審判?」
「事故です、J様。」
「ふ、ふざけんな!」
「そうよ、そうよ!わざとじゃない!?」
「仮にそうなったとしても、これが『危険を伴うゲーム』ということは、事前に皆様にお伝えしております。」
「そうだろう、そうだろう。文句あるか?」
そう言って、怯えているハンターたちに銃口を向けるJと言う男。