彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「わかった!俺ら、もう一勝負してから行くわ!」
「すぐ追い付くから待っててね~凛ちゃん!」
「次も俺が一番だろう。」
「わははははは!」
「熱中しちゃってますね・・・」
「はははは!競争になれば、俺もそうなるわ。」
ポンポンと頭を軽く叩かれたのもよかったが、瑞希お兄ちゃんと2人きりになれることになったのが嬉しかった。
波に身を任せ、陸地へと近づいて行く。
程なくして砂地へと上がる。
荷物を置いているパラソルへともどる。
そこで私はゴーグルをサングラスに、瑞希お兄ちゃんはパーカーを着る。
パーカーのファスナーを首元まで上げながら言った。
「さーて、なんか飲むついでに、軽く食っとくか?」
「そうですね・・・ちょっとお腹がすいたかも・・・」
「でしたら、忍者食はいかがですかぁ?」
「「はい?」」
背後からの声に、思わず身構えて振り返れば――――――――――
「え!?忍者!?」
黒い生地と、短い丈の着物を着た女性が立っていた。
「な、なんで忍者が海に!?」
「うふふふ・・・・くノ一よ、坊や。」
ウィンクすると、手にしていた紙を差し出すキレイなお姉さん。
短い髪をアップしており、その首すじと口元のほくろが印象に残った。
「ただいま開店キャンペーンで、割引クーポンお配りしてます♪よかったら、お姉さんと一緒に来てね?」
「それ、俺に言ってんのかな、異性のお姉さん?」
「え!?・・・あ!?やだ、ごめんなさーい!お兄さんね・・・」
瑞希お兄ちゃんの言葉に、パーカー姿の彼の股間を見ながら誤魔化し笑いをするくノ一さん。
〔★アダルトな確認だった★〕