彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「万が一ってこともある。凛たん、本当に別人で間違いないか?」
「おい!凛を疑うのか、烈司!?」
「オメーにもかかわってくることだろう?2度と手を出せないようにしたとはいえ・・・油断できるかよ。おりゃあ、親友を下種の極みのおもちゃにされたくないんでね。」
「烈司・・・。」
「れーちゃんの言う通りね。ありえないと思うけど、ストーカーの側近が来てた可能性もあるわ。凛ちゃん、ジェイソンのお面以外に、特徴はなかった?」
「え?えーと・・・ライフル銃を持ってました。」
「わははははは!あそこに転がってやつかっ!?」
「皇助、回収しろ。」
「わははははは!おいおい、手裏剣刺さってるぞ~!?どんな面白いバトルをしたんだよ、凛助ぇ~」
「だから楽しくなかったですって!」
「真面目にやんなさいよ、皇助!」
「伊織・・・奴の側近がJってやつかもしれない可能性は・・・?」
「ない。あのストーカーの側近はすべて処理した。」
「烈司。」
「俺も・・・別口じゃねぇかと思うぜ。」
「僕もそう思います。」
「凛もそう思うのか?」
「だって・・・・」
みんなが前々回、どうやって田渕を倒したか知らない。
怖くて聞けないけど、でも―――――――――
「あれが本物の田渕なら、僕が憎いはず。僕を殺さないで生け捕るようなゲームはしません。」
「そりゃあ・・・・・・凛には悪いが、自分でいたぶりたくて、生け捕れって言ったかもしれ―――――」
「脳死になっても構わない、と言ったんです。」
「「「「「え?」」」」」
「それ、死んだことにならへんか?」
「倫理上、そうだという人もいれば、そうじゃないという人もいます。僕が気になるのは・・・仮に僕を生け捕りにして自分でいたぶるとしても、あっさり脳死状態にすることを許可しますか?」
「そりゃあ・・・・」
私の問いに、誰ともなく顔を見合わせる。