彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「やっぱ、凛1人で来させるべきじゃなかった。本物の軒猿だったか・・・・。」
「えーやん、瑞希はん!凛は無事やったし、ほれ!血も止まったで~」
「あ、ありがとう、ヤマト。」
ニコッと笑うヤマトに微笑み返す。
同時に、気になっていたことを聞いた。
「ヤマト・・・・どうしてここがわかったの?」
「え?瑞希はんから頼まれてたからや!」
「お兄ちゃんから!?」
「凛、嘘ついただろう~?」
「う、嘘?」
意地の悪い顔を近づけながら瑞希お兄ちゃんが言う。
「ダイレクトメール、3通じゃなくて、4通だったよなぁ~?」
「え!?なぜ、それを!?」
「チラ見した時、4通だったのに、モニカは2枚、烈司は1枚しか受け取ってないって言うからよ~」
「そこまで確認し合うほど仲良しでしたか!?」
「アホ!怪我して痛々しい凛の話をしてたら、そうなったんだよっ!」
「というかぁ~ダイレクトメールは、あたし達も意識してたからねぇ~」
「全員で、数の確認するように決めてたんだよ、凛たん。」
「お前はそれに、アホにもひっかかった。」
「わははははは!だから、凛助の送迎を頼んでるラジオに極秘ミッションを発動させたってわけだぜ!?」
「ヤマト!!?」
「うははははは!すまんのぉ~凛に、こっちに連れてって♪言われた時点で、知ってたねん!ごめんやっしゃー♪」
「そんなぁ・・・!?」
(私の苦労は何だったの?)
〔★無駄なことだろう★〕
「これに懲りたら、1人でコソコソ動くなよ?無鉄砲。」
「ご、誤解です、僕はー」
「何が誤解だ!ここは海上だぞ!?どうせ凛のことだから、俺らに心配かけたくなかったんだろう?」
「う!?」
「あるいは、五十嵐達まで自分みたいになったら嫌だとか思ったんだろう、どーせ?」
「お兄ちゃん・・・・」
「ばかだなぁ・・・遠慮しないで、俺らに甘えればいいんだからな?」
「・・・・・・・ごめんなさい。」
謝れば、抱き寄せられ、よしよしされる。
それで目元が熱くなる。