彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「いざとなりゃ、俺が凛の面倒見てやんよ。」
「え?」
「これからも飯、食わせてやったかな?」
「そ、」
それって―――――――――――
(プロポーズ!!?)
〔★として使われることもある★〕
(えー?えー?お兄ちゃんが私にご飯食べさせてくれるって~あ、生活じゃなくて、食事的な意味よね!?食事的な~)
食事・・・
“凛、あーん♪”
“あーん、瑞希お兄ちゃん♪”
ゴクッ!!
「なんだよ?まだ薬、全部飲み込んでなかったのか??」
「そ・・・そんなところです・・・・♪」
平気な顔で身軽にヒモのはしごを降りていく好きな人の言葉に、熱い顔で首を縦に振る。
「大丈夫か?顔赤いけど、薬の作用か?戻ったら、シゲ先生に見てもらおうな~?」
「は、はい・・・」
「苦いのに、頑張ってよく飲んだなぁ~凛ちゃんは~?」
「~~~~!!」
あきらかに、からかっているとわかるセリフと顔。
間近にある好きな人の顔を、彼の目を見ながら言い返した。
「・・・・苦くないもん・・・・」
「あはははは!やせ我慢かよ~?」
(・・・本当だよ。)
口に入れた瞬間は苦かったけど。
あなたの言葉で、あなたのことを考えたら。
「苦くなかった。」
(甘く感じたもん・・・。)
甘えるように体を押しつけたら、クスッ♪と笑う声が聞こえた。
それを心地よく感じながら、波風を受けながらジェットスキーにまたがる。
「撤収―――――――!!」
「「「「「おう♪」」」」」
「はい・・・。」
瑞希お兄ちゃんの号令で、4台のジェットスキーが陸に向かって動き出す。
忍者との二度目の遭遇は、ほろ苦い形で終わった。
~安全第一!4代目の片腕ライフ!!~完~