彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「そんな~あやまらなくていいですよぉ~!」
「そうそう!あのー皆さん、食事の後のご予定は・・・?」
「もし暇だったら、私達と一緒にバーベキューしませんか?」
「あたしの親のクルーザーで、楽しくパーティーしません!?」
え・・・?それって・・・・
(まさか、ナンパ・・・?)
〔★世間では逆ナンという★〕
きゃっきゃっとはしゃぐ彼女達は、全身ブランド品で身を固めている。
ますみちゃん達とどこか似た雰囲気だと思っていたらモニカちゃんが言った。
「ごめんね。この後、用事があるんだよ。」
「ええ~そうなんですか?」
「残念ですぅ~」
「いろいろ忙しくてね。」
「じゃあ~せめて~」
「アドレス教えてくれる?書いてくれると嬉しいな?」
(えっ!?)
そう言うなり、メモ帳とボールペンをお姉さんのうちの1人に渡すモニカちゃん。
「え!?手書きでしなくても、ピピッとすれば一発で~」
「俺今、書道にハマっててさ~人の字を見るのが好きなんだよねぇ~特に、字のキレイな子とかに弱くて・・・」
「「「あん♪書きます♪」」」
流し目で言うモニカちゃんに、うっとりした顔で答えるお姉さん達。
そして、渡されたメモ紙に、我先にと色紙の寄せ書きのように・・・・・・・メアドと携帯番号を書いていく。
それも時間をかけて、丁寧に。
〔★字を書くのに自信がない証拠だ★〕
「書けましたぁ♪」
「ありがと♪」
「絶対連絡くださいね!?」
「お待ちしてます!」
「できれば、そっちのメガネの方と~」
(え?)
「タバコを吸ってる方は是非ご一緒で♪」
(えっ!?)
「「「お待ちしてまぁーす♪」」」
「「「ありがとう。」」」
(ええ~!?)
モニカちゃんを含め、指名された2人もあわせた3人が声をそろえて答える。
普段からは想像できないような色っぽくて、カッコいい笑顔で。
(なにそれー!?)
カッコいいよモニカちゃん!?
そういう武器、持ってんの!?
世間で言うところの切り札ですか!?
〔★変わりすぎだった★〕