彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「その~この中に恋人とか、いたりする?結婚・・・してないよね?」
「なんで、初対面の奴にそんなこと言わなきゃなんないんだよ?」
「こいつはフリーで未婚だぞ。」
「獅子島さん!?」
「伊織テメー!?なに、人の個人情報を~・・・!?」
「マジで!?やったー!」
獅子島さんの言葉を聞いた瞬間、両手を上げて万歳するパーマ男。
「いや~色男ぞろいのメンバーの中にいるもんだから、『姫』かなんかだと思っちゃってさ~!てっきり、彼氏がいるもんだと思ってたんだけど、よかったー!」
「姫・・・?」
(てか、彼氏って、まさか・・・・!!?)
「俺、スバルって言うんだ!このあたりじゃ、名の知れたサーファーでね~さっき、隣の弟さん?に、サーフィン教えてたよね?よかったら俺のサーファー仲間が代わりに教えるから~そのお礼ってわけじゃねぇけど、ちょっと親でもしようよ、お姉さん♪」
「今すぐ消えろ、クソ野郎・・・・!!」
(あああ・・・・やっぱり・・・!!)
間違いない。
この人、瑞希お兄ちゃんを・・・・
「誰がお姉ちゃんだこの野郎!?」
ガシッ!!
「ぐえ!?」
(女性だと間違えてる・・・・!!)
「だから言っただろう、凛たん。」
この光景に、私の左隣の烈司さんが小声で私に言う。
「瑞希は可愛い男の子じゃなくて、可愛い女の子と思われたから、ナンパされなかったんだよ。」
「そーゆーことですか・・・」
「えええええええええ!?お、おお、男!?」
「乳ねぇだろう!?のど見ろ、のど!股間もだ!」
「げ!?うわ・・・・ホントだ・・・!」
「マジか、スバル!?」
「た、玉あるの!?」
「ポイわ・・・!!ウソだろう~!?さっき見た時は、絶対に女だと・・・!!」
「誰が女だゴラ!!?」
ミシミシ!!
「げぇええ~!?」
嘆く相手の首を片腕でつかむと、血管が浮き出るぐらいの力で締め上げ始める。