彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
◇生還からの後始末!新生龍星軍決定!!◇
気がついた時、ふかふかのベッドで寝ていた。
「ここは・・・」
「うはははは!気がついたかいな!?」
目の前いっぱいに、カチューシャをつけてサングラスをかけた男のドアップ顔が出てくる。
「ヤマト!?」
「うはははは!危なかったんやで~凛!」
「危なかった・・・・?」
ボーとする頭で考える。
何が危なかったのか。
(私は確か~・・・・)
思い出して、ガバッと体を起こす。
「涼子ちゃんと、軒猿が半陰陽で、九條アキナが火事で、瑞希お兄ちゃーん!?」
「うははははは!そこまで思い出せたらええなぁ~!」
〔★ツッコミ不在は難しい★〕
そうよ、思い出した!
私は、軒猿に涼子ちゃんを人質にされて、錦織町の森林の中にある廃墟ビルに呼び出されたんだ!
軒猿の正体をカミングアウトされ、タイマンして勝ったけど・・・・・
「伊吹陽翔の彼女が現れて焼き殺されかけた・・・・!」
そこまで言って気づく。
「ここ、どこですか?」
「シゲ先生の病院やで♪」
「え!?病院!?」
私の枕もとで、頬杖つきながら言うヤマトにゾッとする。
「僕を病院まで運んだのか!?」
「しゃーないやん!凛、一酸化炭素中毒&拳銃で撃たれておおごとやったんやから~?」
「だ、だからって!病院に運ばれちゃ、僕が困ることは―――――」
「どう困るのかね?」
聞き覚えのある声にビクッとする。
「あ・・・・」
「応急処置がよかったから、火災の煙による脳へのダメージはない。銃弾も右腕、左腕、左足にかすってるだけで、貫通はしていない。目立つ傷跡は残らない。」
「シ、ゲ、先生―――――!?」
医療用の手袋をはずしながら、私の前に現れたご老体。