彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「・・・・じゃあ、こうしましょう。いったん、海水浴場に戻って遊んで、そこで誰かがナンパされた時点で、獅子島さんのプライベートビーチへ移動しましょう?」
「あら♪それはいいわね、凛ちゃん!」
「わははははは!わかってんじゃねぇか、凛助!」
「俺はかまわんが、どうだ?烈司?」
「んー・・・・・凛たんが良いならいいんじゃねぇの?なぁ、瑞希?」
「たくっ!凛は女だけじゃなくて、自分の先輩にも甘いんだからな~」
呆れるように言われ、ぐしゅあぐしゃと頭をなでられる。
「あんま、気遣いばっかしてると、ハゲるぞ?」
「は、はげませんよ~!」
「名案が浮かんだぞ、瑞希。お前が男に声をかけられんいい方法がある。」
「ああ!?パーカー脱いで、胸板さらせばいいんだろう!?」
「いや、凛道とそのまま腕組みをし続けろ。そうすれば、恋人同士に見える。悪い男も寄り付かない。」
「名案ですね!!?」
「どこがだぁぁぁぁ!!?」
〔★凛と瑞希の意見が分かれた★〕
「なんだそりゃ!?俺に凛の彼女になれって!?」
「じゃあ、彼氏でお願いします!僕、頑張って女の子ぶります!頑張りますから!」
「凛お前・・・そこまで俺のことを・・・!?」
「いや、それでは仲良し女子にしかならんだろう。」
「つーか、さっきのはまぐれで凛たんが男に見えたんだろう?」
「そうよ!そうに決まってるわよ!モニカちゃん、恋人同士なんて許さない!!」
「わはははは!おもしれーからどうなるかやらせて見りゃいいじゃねぇかぁ~?」
「テメーら、人で楽しんでるだろう!?」
(とはいえ、これは大チャンス!!)
上手くいけば、お芝居でも恋人同士で過ごせる!
「み、瑞希お兄ちゃん!僕じゃダメでしょうか・・・!?」
「はあ!?あのな、そういう問題じゃ~」
「スカート、はきますよ!?サーフィンのスーツから着替えてもいいですよ!?」
「そこまで同情されてるの、俺!?」
「違います!!お兄ちゃんが嫌な思いすると僕も嫌だから、だから・・・・!」
「凛・・・・」
ズズっと鼻をすすれば、瑞希お兄ちゃんの激高もやむ。