彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「お兄ちゃんにも旅行、楽しんでほしいんです・・・・でも、嫌われちゃうならしません・・・」
「凛道、俺は冗談で言っただけだ。プライベートビーチへ移動すれば解決するだけの話だぞ。」
「すみません、瑞希お兄ちゃん・・・」
「ば、ばか!謝るな!そうじゃねぇよ!凛も、俺と同じ中性的じゃん?てか、『忠誠心』強すぎっつーか、わかってるっつーか・・・・」
「ちょっとー!ラブラブシーン見せられるぐらいなら、イオリンのビーチでいいんだけど!?」
「わ、悪かった、凛。お兄ちゃんも良い過ぎた・・・」
「瑞希お兄ちゃん。」
「おーい、もういいから伊織のプライベートビーチに行こうぜ?つーか、俺らの話、聞いてる?」
「そんな・・・瑞希お兄ちゃんが謝ることじゃないです!僕の目には、瑞希お兄ちゃんは最恐最高の男性にしか見えないです!それに時代が追い付いてきてないだけですから!」
「凛・・・!お前、なんて可愛いことを~・・・!!」
「わははははは!二人の世界かよ~!?」
感極まった顔でギュッと抱きしめられ、それに便乗して抱き付く私。
「凛!」
「瑞希お兄ちゃん♪」
(2人を邪魔する者はだれもいなぁーい!!)
「「「「・・・・・。」」」」
〔★4人は何か言いたそうにしている★〕
(ああ、ダメよ、凛!あまり抱き付いたら、胸があるってバレちゃう♪てか・・・・いっそ、この旅行で告白してしまって、ハッピーエンドにしちゃおうかな~♪)
ねぇ、神様、いかがでしょう?
「誰か助けてぇぇぇ!!お願い、神様ぁぁぁ―――――――――!!!」
神様にお願いした瞬間、別の人のお願いも聞こえてきた。
「誰か!誰か、娘を助けてぇぇぇ!!」
「「「「「え?」」」」」
「娘?」
声のした方を見る。
いつの間にか強くなった風が、砂浜の砂を舞っている場所。
そこに人が集まっていた。