彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「とりあえず、彼もこちらの車で病院に運びましょうか?」
「病院!?」
や、やばい!
(病院なんかに連れていかれたら、性別がバレる~~~~)
「い、いいえ!それには~!!」
「それにはおよびません。」
お断りの返事を、私の代わりに別の人がした。
「うちの主治医に見せますので、大丈夫です。」
「獅子島さん!?」
「そうだな・・・伊織のところのシゲ先生なら、何とかなるか?」
獅子島さんの言葉に、私を抱きしめる力をゆるめながら瑞希お兄ちゃんも言う。
それに水難救助の人が聞く。
「お知り合いのお医者さんですか?」
「そうなんです。あとは、俺らだけで大丈夫ですから・・・」
「わかりました。では、お大事にしてあげて下さい。坊・・・蓮君もありがとうね。」
そう言って、なぜか呼び方を言い直すと、私の頭をなでるライフセーバーのお兄さん。
(絶対に、実年齢より若く思われてる・・・)
だから子ども扱いしようとしましたよね?
〔★そうとしか思えない対応だ★〕
「じゃあ、俺達は失礼します。」
「こちらこそ、ご協力、ありがとうございました。」
ライフセーバーのお兄さんと瑞希お兄ちゃんの言葉で拍手が起こる。
そのまま去りかけたさわやかマッチョお兄さんだったが・・・・・
「でもね、君も人のことは言えませんよ?」
首だけで振り返り、瑞希お兄ちゃんを見ながら言った。
「弟君可愛さで、僕らが来ちゃダメだっているのに蓮君を助けに来ちゃったんですからね?」
「え?」
「ちょ!!?それNGワード!!」
「あははははは!それでは、お大事に♪」
ライフセーバーのお兄さんの言葉で、思わず瑞希お兄ちゃんを見る。
目が合う。
「~~~~~凛が悪いんだろうが、ばっか!!」
「お兄ちゃん・・・・」
そう告げる口調が、お顔が・・・・
(愛しすぎる~~~~~~~~~~!!!)
耳まで真っ赤にして、はにかむように怒ってる姿にトキメキ120%!!
(やっぱりさっき、海中で私を助けてくれたのは、瑞希お兄ちゃんだったんだ♪)
〔★凛のラブメーターが上がった★〕