気づいてくれる?
「あの!…あの!」
足音とともに聞こえる、焦った声にびっくりし、歩道を空けるように端によけた。
急いでる人が抜かしたいかと思ったのだ。
でもその声の主は、私を抜かさず、私の足元の前で止まった。
ゆっくりと顔をあげると、私はまた固まってしまった。
「ごめん、あのさ、あの、今日歯医者で治療してくれた、…えっと、オオハシさん…だよね?」
伺うように、上目遣いで確認してきたのは、さっき私に気づかなかった松浦さんだった。
「……はい、大橋です…」
訳のわからないまま名乗ると、松浦さんは安心したように笑った。
「はあー、よかった!…さっきはごめんね、挨拶してくれたのに気づけなくて。すぐにさ、あっ!そうだ!大橋さんだ!って」
「はぁ…」
「本当にすぐに気づいたんだよ?店の中探したけどもういなくて、急いで会計して外でてさ、後ろ姿みて、そうかな?って追いかけてきちゃった。…ごめんね?びっくりさせたよね?」
「いえ…あ、でもわざわざありがとうございます。嬉しいです。気づいてもらえて…ありがとうございます」
まだ頭が全然ついていけないけど、
松浦さんが、私に気づき、私を追いかけてきてくれた。
それは確かで、胸の高鳴りはどんどん加速していく。
足音とともに聞こえる、焦った声にびっくりし、歩道を空けるように端によけた。
急いでる人が抜かしたいかと思ったのだ。
でもその声の主は、私を抜かさず、私の足元の前で止まった。
ゆっくりと顔をあげると、私はまた固まってしまった。
「ごめん、あのさ、あの、今日歯医者で治療してくれた、…えっと、オオハシさん…だよね?」
伺うように、上目遣いで確認してきたのは、さっき私に気づかなかった松浦さんだった。
「……はい、大橋です…」
訳のわからないまま名乗ると、松浦さんは安心したように笑った。
「はあー、よかった!…さっきはごめんね、挨拶してくれたのに気づけなくて。すぐにさ、あっ!そうだ!大橋さんだ!って」
「はぁ…」
「本当にすぐに気づいたんだよ?店の中探したけどもういなくて、急いで会計して外でてさ、後ろ姿みて、そうかな?って追いかけてきちゃった。…ごめんね?びっくりさせたよね?」
「いえ…あ、でもわざわざありがとうございます。嬉しいです。気づいてもらえて…ありがとうございます」
まだ頭が全然ついていけないけど、
松浦さんが、私に気づき、私を追いかけてきてくれた。
それは確かで、胸の高鳴りはどんどん加速していく。