気づいてくれる?
「うん、オレも嬉しい」

「へっ?」

なんで、松浦さんが?
なんて疑問を感じ見上げると、彼が一歩近づいた。

「大橋さんの、マスクとった顔、見たいな~って治療中、ずっと思ってた」

「えぇ?!」

思っても見なかった松浦さんの言葉に一気に顔が熱くなった。

「『お大事に』って言ってくれた笑顔。絶対可愛い!見たい!ってさ。そう思ったんだ。だから嬉しい。その日のうちに見れるなんて思わなかったから、すぐに気づけなくて悔しいな」

優しい笑顔で、私を見つめる松浦さん
もう顔から湯気がでそうだ。

「すみません…こんな顔で…がっかりさせちゃいましたね…」

恥ずかしいし、申し訳ない気分で私は手で顔を覆いうつむいた。

「なんで?めちゃめちゃ可愛くて、オレもうドキドキしてるんですけど?」

なんて言いながら、松浦さんはまた一歩私に近づき、手を伸ばした。

「だから、もっと見せて?」

甘い声とともに、松浦さんが私の手を顔から外した。

手を捕まれたまま、私の顔を近い距離から覗きこまれ、もう心臓も爆発寸前!顔もゆでダコで絶対ブスだ!

「ま、松浦さん、あの、あまりみない、見ないでください」

顔を大きく背け彼の視線から逃れようとしたのだけれど、
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