結構な腕前で!
とにかくはるかは認められない、ということか。
別にいいじゃん、一生ものの付き合いが続く間柄だとはいえ、大人になればそう会うこともないかもだし、と思うものの、家が隣だとそうもいかないのかもしれない。
特殊任務だしなぁ、と思いつつ、萌実も身体を起こした。
「せとみは身近にいる人に惹かれる傾向があるようなんですよ。南野さんも気を付けてくださいよ」
「ええっ?」
いきなり言われ、萌実は目を剥いてせとかを見た。
そういえば、そんなことをせとみに言われたような。
まさかそれを知っているのだろうか。
「まぁ南野さんがせとみを好いているのであれば、僕が口を出すことではないですけど」
「いやっ! それはないです!」
慌てて即座に否定すると、せとかはくるりと振り向き、にこりと微笑んだ。
「そうですか。良かった」
えっそれってどういう意味? と期待する萌実から視線を切り、せとかは再び道場へと視線を向ける。
さっきよりも、大分静かだ。
「そうそう。さっきの、真行寺さんが怒鳴り込んできたそもそもの理由。下界に魔が多くなってるって言いましたね。あれなんですが」
話を逸らすように、せとかが話題を変えた。
くぅ、そんなことよりもさっきの発言の真意が聞きたいです、と思いながら、萌実はせとかの横顔を眺めた。
「せとみの、荒れた気が原因じゃないかと思うんですよね」
「荒れた気?」
「さっきまで凄い音がしてたでしょう? この数日で、道場そのものもあの通り」
ひら、と手を道場に向ける。
「……確かに」
別にいいじゃん、一生ものの付き合いが続く間柄だとはいえ、大人になればそう会うこともないかもだし、と思うものの、家が隣だとそうもいかないのかもしれない。
特殊任務だしなぁ、と思いつつ、萌実も身体を起こした。
「せとみは身近にいる人に惹かれる傾向があるようなんですよ。南野さんも気を付けてくださいよ」
「ええっ?」
いきなり言われ、萌実は目を剥いてせとかを見た。
そういえば、そんなことをせとみに言われたような。
まさかそれを知っているのだろうか。
「まぁ南野さんがせとみを好いているのであれば、僕が口を出すことではないですけど」
「いやっ! それはないです!」
慌てて即座に否定すると、せとかはくるりと振り向き、にこりと微笑んだ。
「そうですか。良かった」
えっそれってどういう意味? と期待する萌実から視線を切り、せとかは再び道場へと視線を向ける。
さっきよりも、大分静かだ。
「そうそう。さっきの、真行寺さんが怒鳴り込んできたそもそもの理由。下界に魔が多くなってるって言いましたね。あれなんですが」
話を逸らすように、せとかが話題を変えた。
くぅ、そんなことよりもさっきの発言の真意が聞きたいです、と思いながら、萌実はせとかの横顔を眺めた。
「せとみの、荒れた気が原因じゃないかと思うんですよね」
「荒れた気?」
「さっきまで凄い音がしてたでしょう? この数日で、道場そのものもあの通り」
ひら、と手を道場に向ける。
「……確かに」