結構な腕前で!
 その夜、北条家の一室。

「なるほど。そんなことが」

「お前もいい加減なこと言うんじゃねぇよ。萌実ちゃんがグレてるとか」

「真行寺さんの言い分を、わかりやすく変換したんですよ」

「変換しすぎだろ」

「しかし、裏華道ってそういうことだったんですね。なるほど、なかなか貴重な情報を得ましたね」

「そうだな。作法があるっての、初めて知った」

「魔を食べる植物ね……」

 腕組みをし、せとかが顎を撫でる。

「調べてみたいですね。僕らと何らかの接点がありそうです。真行寺家も、そういった家系なのでしょう」

「あの植物が、どう生えてんのか。壺の空間を作り出すという意味じゃ、萌実ちゃんにも繋がるようにも思うんだが……そこのところを考えると、何が何だかわからなくなる」

「せとみはあまり難しいことを長く考えられる頭ではないですからねぇ」

「だからお前に任せるわけだよ」

 うむ、と頷き、せとかは薄い笑いを浮かべた。
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