結構な腕前で!
「……ま、びーちゃんは花粉もないですし、いいでしょう。さて肝心の穴をどうするかですが」
はるかの恋愛トークをぶった切り、せとかが、ぱし、と扇を打ち付けて話を戻す。
「ちょっと考えたのですがね、壺というのは、はるかやはるみが掻き混ぜて作るじゃないですか。あの穴をでっかい壺にしようというせとみの作戦自体はいいと思うんですけど、あの穴を掻き混ぜたところで、はるかもはるみも危険ですし、何より人が手で掻き混ぜられる大きさでもないでしょう」
「そうねぇ。掻き混ぜたとしても、その辺の空気をちょっと触るぐらいでしょうから、壺にはならないと思うわ」
「落ちちゃうかもしれないし、私たちの腕の長さなんて、びーちゃんと変わらないわ」
「「そんな怖いこと、したくない~」」
「ですね。ちょっと危険すぎます」
うん、と頷き、せとかは扇を顎に当てた。
ついさっきまでびーちゃんが齧っていたのに、それが顔に触れることに躊躇いはないのか。
「さっきのせとみの話で、守りの力の者が作る壺は吸引力がある、と言っていましたね。なるほど、確かにそうかもしれません。はるかとはるみの壺は、弱いですが内への力が働いてるから魔が逆流することはないわけですね。今まで考えもしなかったですが、納得です」
せとかの言葉に、せとみが得意そうに胸を張る。
「だから、最強の守りや祓いの力のある神の子が、最強の壺になる。びーちゃんと共鳴することで、びーちゃんの空間を作る能力が、神の子の内側を開くんでしょう。なるほどね。で、今回は空間はそこに、すでにあるわけです。開く必要はない。あとはそこに、守りの力を加えれば壺の出来上がりじゃないですか」
「そうだけど、どうやって?」
はるかの恋愛トークをぶった切り、せとかが、ぱし、と扇を打ち付けて話を戻す。
「ちょっと考えたのですがね、壺というのは、はるかやはるみが掻き混ぜて作るじゃないですか。あの穴をでっかい壺にしようというせとみの作戦自体はいいと思うんですけど、あの穴を掻き混ぜたところで、はるかもはるみも危険ですし、何より人が手で掻き混ぜられる大きさでもないでしょう」
「そうねぇ。掻き混ぜたとしても、その辺の空気をちょっと触るぐらいでしょうから、壺にはならないと思うわ」
「落ちちゃうかもしれないし、私たちの腕の長さなんて、びーちゃんと変わらないわ」
「「そんな怖いこと、したくない~」」
「ですね。ちょっと危険すぎます」
うん、と頷き、せとかは扇を顎に当てた。
ついさっきまでびーちゃんが齧っていたのに、それが顔に触れることに躊躇いはないのか。
「さっきのせとみの話で、守りの力の者が作る壺は吸引力がある、と言っていましたね。なるほど、確かにそうかもしれません。はるかとはるみの壺は、弱いですが内への力が働いてるから魔が逆流することはないわけですね。今まで考えもしなかったですが、納得です」
せとかの言葉に、せとみが得意そうに胸を張る。
「だから、最強の守りや祓いの力のある神の子が、最強の壺になる。びーちゃんと共鳴することで、びーちゃんの空間を作る能力が、神の子の内側を開くんでしょう。なるほどね。で、今回は空間はそこに、すでにあるわけです。開く必要はない。あとはそこに、守りの力を加えれば壺の出来上がりじゃないですか」
「そうだけど、どうやって?」