結構な腕前で!
「いやほら、男が華道って、ちょっと抵抗あるだろ。特に俺なんか似合わねぇし」
珍しくせとみがフォローするのに、はるみがにやりと口角を上げた。
どうやらここも上手くいきそうだ。
「せとみもはるかも、変な人を好きになるのね。そういう血筋なのかな」
「わたくしは至って普通ですわよ! あんなデカブツと一緒にしないで頂戴」
ずばんと胸を張って言う由梨花を、はるみは面白そうに見た。
「由梨花の場合は、感覚が庶民じゃないだけかしら? いやぁ、でも大概変だわよ。土門くんが一番普通かも?」
「いや、あの喋り方は十分おかしいですよ」
萌実の突っ込みに、そっか、とはるみが手を打つ。
考えてみれば、茶道部も華道部も変人の集まりのような。
魔を普通に相手にする辺りが、まともでないのだが。
「待って。一番変なのは、せとかかもしれないわ」
土門は喋り方が変なだけ。
由梨花は感覚が変なだけ……多分。
そもそも由梨花の場合は、但馬が最も変かもしれない。
しかしせとかの場合はどうだ?
変なところは一つ二つではない。
「いいの? 萌実さん」
はるみに問われ、萌実は言葉に詰まった。
冷静に考えると、せとかはかなりの変人だ。
だが。
「いいんです」
きっぱりと萌実は言い切った。
せとかの良さは、多少の変さでは揺るがない。
洋服を持っておらず人の三倍ほどのご飯を平らげ、食虫植物をこよなく愛することぐらい大したことではない。
常にぼーっとしていて人の記憶に恐ろしく残らないことが何だと言うのか。
「いいんだ」
呆れたように言うはるみの反対側で、せとかがにこりと微笑んだ。
珍しくせとみがフォローするのに、はるみがにやりと口角を上げた。
どうやらここも上手くいきそうだ。
「せとみもはるかも、変な人を好きになるのね。そういう血筋なのかな」
「わたくしは至って普通ですわよ! あんなデカブツと一緒にしないで頂戴」
ずばんと胸を張って言う由梨花を、はるみは面白そうに見た。
「由梨花の場合は、感覚が庶民じゃないだけかしら? いやぁ、でも大概変だわよ。土門くんが一番普通かも?」
「いや、あの喋り方は十分おかしいですよ」
萌実の突っ込みに、そっか、とはるみが手を打つ。
考えてみれば、茶道部も華道部も変人の集まりのような。
魔を普通に相手にする辺りが、まともでないのだが。
「待って。一番変なのは、せとかかもしれないわ」
土門は喋り方が変なだけ。
由梨花は感覚が変なだけ……多分。
そもそも由梨花の場合は、但馬が最も変かもしれない。
しかしせとかの場合はどうだ?
変なところは一つ二つではない。
「いいの? 萌実さん」
はるみに問われ、萌実は言葉に詰まった。
冷静に考えると、せとかはかなりの変人だ。
だが。
「いいんです」
きっぱりと萌実は言い切った。
せとかの良さは、多少の変さでは揺るがない。
洋服を持っておらず人の三倍ほどのご飯を平らげ、食虫植物をこよなく愛することぐらい大したことではない。
常にぼーっとしていて人の記憶に恐ろしく残らないことが何だと言うのか。
「いいんだ」
呆れたように言うはるみの反対側で、せとかがにこりと微笑んだ。