結構な腕前で!
射止めた先輩にはわけのわからない煙がしょっちゅう付きまとう。
静かにお茶を点てたと思えば、たまに現れる煙を扇や柄杓でぶちのめす。
デートの待ち合わせ場所には、からんころんと下駄の音。
少々静かになった山の茶室で、萌実は今日も手首のスナップを効かせてお茶を点てる。
見事に泡立ったお茶を飲めば、先輩の口からはいつもの決まり文句が出る。
「結構な腕前で」
*****終わり*****
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