Darling person.

それからちゃんとした食材を取って、聖歌が自分家のご飯になるんやしぃ、って買ってくれた。


二人で1つずつ袋を持ちながら聖歌の家まで行く


初、聖歌ん家。

茶色とクリーム色のおしゃれなアパートで、その1階の端が鈴白家だそうで、"鈴白"の表札に"りゅうしん" "せいか"って書いてある


「お兄さん、りゅうしんさんってゆーん?」

「そぉ 龍に心で"龍心"。キラキラネームっぽくなぁい?」

「そお?かっこよくて綺麗な名前やと思うけど。聖歌も綺麗で優しい名前やし、兄妹で素敵やねぇ」

そう言えば、聖歌は大きな目を少し潤ませながらふわっと微笑んで、教えてくれた。


「龍のように気高く強い心を持って、"龍心"。
聖女のように清く優しい歌を持って、"聖歌"。

母さんがつけてくれたんやってぇ」

「清く優しい、ぴったりやね?聖歌。」


目に涙を溜め慈愛に満ちた微笑みを浮かべる聖歌は、今まで見た中で1番綺麗で、
守りたくなる雰囲気を醸し出していた。

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