初恋のキミは最愛ヒーロー
「えっ…」
「閉鎖的な俺を友達にすることが出来るヤツなんて、そうそういねぇよ。お前のお節介パワーは、鬱陶しいぐらい強力だ」
今のは、褒められてるの…?
それとも、けなされてる…?
よく分からなくて首を傾げた。
「碧瀬の根性ある行動に、眩しいぐらいの笑顔に、時折…突き刺さる真っ直ぐな言葉に、俺は救われてる。それって、紛れもなく…お前の力だろ?誰にだって出来ることじゃない」
「あっ、ありがとう…」
褒め言葉の数々に、心がジーンと温かくなる。
いつも、ウザいとか鬱陶しいとか言われることが多かったから、そんな風に思っていてくれたなんて思ってもみなかったよ…。
涙が出そう…。
「壱夜…変わったよな」
「は?」
「なんつーか、雰囲気が柔らかくなった。角がとれたっていうかさ…」
「桃舞の言ってること、よく分かんねぇんだけど」
怪訝そうな顔をする壱夜くんに、フワリと頬が緩んだ。