初恋のキミは最愛ヒーロー

「それと、歩道の真ん中に棒みたいに突っ立ってんじゃねぇよ。他の通行人の邪魔になんのが分かんねぇの?」


「す、すみません…」


慌てて歩道の端へと体を移動させた。


早速、怒られてしまった…。


私が悪いから仕方ないけど…。


「……で、アンタ…誰?」


「えっ…」


私のこと覚えてない?


昨日の今日なんですが……。


もしかして、服装とか髪型が昨日とは違うから、印象が違ってみえるのかも…。


「私、碧瀬 莉彩と言います。昨日の夜にコンビニで不良たちに絡まれていたところを助けていただいた者です」


「あー、あの時の…」


「その節は、本当に……」


「別に助けたわけじゃないって言っただろ。だから、お礼言われる筋合いもない」 


またしても、阻まれてしまった。


最後まで言わせて貰えないもどかしさを燻らせていると、ヨルさんは不機嫌そうに私を睨んだ。


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