初恋のキミは最愛ヒーロー
「色々とありが……」
「礼は要らない。じゃあな」
「あのっ…」
あと少しだけ、ヨルさんと話したい…。
そんな気持ちが頭を過ぎり、思わず彼を呼び止める。
ヨルさんは不機嫌そうに表情を歪めた。
「何?」
「よ、ヨルさんは何組なのかと思いまして…」
ふと閃いた質問を口にする。
無視されるかも…と思ったけれど、少し間を置いてから言葉が返ってきた。
「……6組」
「へぇ…。2年6組なんですね」
「は?1年6組だけど」
「…………」
今、1年って言ったよね…?
ということは、ヨルさんは私と同学年…。
「えぇっ!!」
私の驚きに溢れた声が下駄箱に響く。
その場に居合わせた他の生徒たちの視線が私の方へと注がれた。