初恋のキミは最愛ヒーロー
二人のやり取り、微笑ましいな…。
玲音くんの一件で、お互いが抱えていた気持ちを打ち明けてから、一層…仲が深まってる気がする。
雰囲気の良さが滲み出てるもんね…。
「んじゃ、行こっか」
玲音くんの言葉で、私たちは近くのフードコートに移動。
桃舞くんの気持ちのいいぐらいの食欲に驚きながら、みんなで空腹を満たした後、園内のショップなどを巡りながらパレード会場へ。
少し早めに到着したものの、既にたくさんの人で賑わっていた。
「今週末限定のパレードだけあって、人がいっぱいだね」
「莉彩ちゃん、あの辺なら前の方で見れそうだよ」
「うん」
人混みを軽やかに潜り抜けていく桃舞くんたち。
は、速いな…。
このままじゃ姿を見失っちゃう…。
焦りを感じていると、不意に横から手首を掴まれた。
「早速、はぐれそうになってるし」
「壱夜くん…」
「ほら、行くぞ」
先に行ってたのに、わざわざ戻って来てくれたんだ…。