初恋のキミは最愛ヒーロー

壱夜くんと私。


なかなか良い雰囲気の友達関係になってきてるよね…?


さっきの“鬱陶しい”って言葉にも、トケトゲしさや冷たさを感じなかったし。


もしも、この段階で私が告白をしたら…


どんな反応が返ってくるんだろう…?


“いきなり何言ってんだよ”みたいな感じで困惑する?


それとも……


スマホに視線を落とす壱夜くんの横顔を見て、鼓動が一際高く跳ね上がった。


わわっ…!!


告白に対する、壱夜くんからの肯定的な返事を妄想したら、急激に胸がドキドキし始めてきちゃった…。


いや、ないない。


そんな都合よく進展するわけないでしょ…!


冷静になろう…と思いながらも、頭の中で繰り広げられている幸せな情景に、思わずニンマリ顔で足をジタバタさせていると…


壱夜くんがチラリと私の方を見た。


「……お前、何やってんの?」


戸惑いや驚きが入り混じったような表情。


そりゃそうだよね…。


当然のリアクションだ。



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