【【贅沢な片思い】】ヤツの所には行かせない!
梨田が行った方をみていたら、また梨田が振り向いた。

大きく手を振ってくる梨田。
見てない。あんたなんか見てないから。

それなのに
「芽衣っ、見送りはいーから、早く帰りな」
と大きな声で言われてしまっていた。


街中で大声を出されたのだ。
周りにも当然聞こえている。

周りにいた人たちが、くすくすと笑っていた。

恥ずかしすぎる!

まるで、私が別れを惜しんで見ていたみたいに誤解されるっ。

徐々に赤くなる芽衣。


なんて、嫌な奴。

やっぱり、あんな男は嫌いだ。
自信満々で、全ての女はすぐに落ちると思い混んでる。

あんな奴の思い通りには、絶対させない。

芽衣は駅に早足でむかいながら心の中で決意していた。

私はあんな男に負けたりはしない。

絶対に2度と会わない。
会わなければ振り回されずに済む。

そうに決まってる。

芽衣は、何度も自分に言い聞かせるようにしながら足を更に速めた。


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