【【贅沢な片思い】】ヤツの所には行かせない!
梨田は抱き寄せた芽衣の肩に顎を乗せた。

「ちょっと、重いんだけど」

「ん〜〜、ちょっとだけ…このまま」
梨田の息が首すじにかかる。

ぞくっとして首を縮める芽衣。

何なの…この人。

芽衣は梨田の体が、どんどん重くのしかかってくるのを感じた。

重いんだけど……。

梨田の体を押し返そうと両手で梨田の肩を押した。


少しも押し返さないうちに「すぅ〜」っと寝息のような音が耳に届いてくる。

まさかこの人って寝てるの?

芽衣は重くのしかかってくる梨田と共にベッドに倒れ込んでみた。

「!」

やっぱり寝てる。

梨田の体をベッドに横にならせて、ようやく腕が離れた状態で梨田の顔を見た。

完全に目を閉じ、長いまつげを伏せ無防備に寝ている。
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