【【贅沢な片思い】】ヤツの所には行かせない!
ドライブデートは波乱を呼ぶ
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水曜日。
名の知れた高級車でやってきた梨田。
「芽衣、お待たせ」
芽衣の住むマンションの下まで梨田は車でやってきた。わざわざ降りてきて助手席のドアを開ける。
「どうも」
車に乗ってからも梨田は、芽衣の世話をやく。
「シートベルト出来る? やろうか?」
「喉乾いた?」
「あの、気を使いすぎです。おかまいなく」
「かまうよ。2回目のデートだから気合い入ってるしね。芽衣と会えて嬉しいんだよ」
相変わらず、気恥ずかしいセリフをサラッと言ってくる梨田を芽衣は信用出来ずにいた。
それでも、気がつくとドライブを少し楽しんでもいた。
ドライブなんて久しぶり。
風が気持ちいい。隣に座るのがこの人でなければ良かったのに。
ハンドルを握りながら梨田が聞いてきた。
「ね、芽衣はさ、 学生のころ何部だった?」
「私は…」
学生?
中学の時だろうか、高校?
「あ、待って待って。当てるから」
梨田は、勝手に焦り
「テニス部? だとしたらスコート姿見てみたいなぁ。芽衣はその頃から可愛いんだろうな。同じ学校だったら、俺ヤバイな」
にやけている。
「あの、妄想がたくましすぎて気持ち悪いんだけど。それに私はテニス部じゃないし」
「じゃ、サッカー部のマネージャー。これまたジャージ姿も可愛いんだろうなぁ。でも部員にモテモテだと俺妬きもちやきそう。俺もサッカー部に入ってればいいか。それで〜部活の後、部室で…とか夢があるな」
ばかばかしい。
妄想が低俗だ。
運転しながらニヤける梨田の横顔を芽衣は、引き気味に眺めた。