花岡4姉妹の恋愛日記
当時4歳だった春香、3歳の冬美と3人でおままごとをしながら父の帰りを待っていた。


まだ1歳だった夏凜はすやすや寝ていた。


ープルルルルルップルルルルルッ。


電話が鳴る。


「でんわ?」


春香が聞く。


「誰だろうね」


「でる?」


春香が電話に近づく。


「ダメだよ、ハルちゃん。お父しゃんに言われてるじゃん。」


冬美がウサギのぬいぐるみを抱きしめながら言う。


『電話がかかってきても絶対に出ちゃダメだよ。


留守番電話になって、相手が知っている人だったら電話に出るんだよ。』


毎朝父が家を出る前に私たちに教え、電話に出る時の練習までさせられていた。


その日も父の言いつけ通り、留守番電話に切り替わるのを待った。
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